1997年のダメ投稿


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 王様、愛を知る

1997/12/25
フランネルさん

 お初お目にかかる。わたしは王の護衛隊の主任フランネルというものだ。
 28才、独身、女嫌い、美形、金髪、多毛、たぬきそば、マンセル記号と言えばだいたいわたしのことがわかってくれたかと思う。

「ちゅーりっぷ爆撃隊」というのが護衛隊の正式名称だが、巷でこの単語を口にすると、泣く子は黙り、どてら海男ですら、その菊門が即座に縮こまるほど(ホモではない)とても強くてこわい部隊なのだ。
 とても強くてこわい部隊なので、当初王は我が部隊のことを、『けちらしたい(隊)』となづけるのじゃあ、とだだをこねていたが、部隊全員、それだけはやめてくだされ、王よ! センスなさすぎ!!! と体中から無念のなみだをしぼりだして磔刑覚悟で説得したのだ。
 王も性格は少ししか悪くないので、なんとか納得してくださり、現在の名称を拝受するにあたったのである。
 ちなみに王はチューリップを「ちゅーりっむ」という幼少の悪癖が未だ治らない。

 さて全然関係ないことへと話しは変わるのだが、どうやら王が恋をしているようなのだ。
 恋する相手の名は、「バニーちゃん」。
 色っぽいだけのバカ娘だ。
 まあ、世の男性が多く賛同すると思うが、色っぽいだけのバカ娘ってどうしてあんなに可愛いんだろうな。くくく。
 それはさておき、バニーちゃんは夜会などでシャンパンを給仕するバイト娘なのだが、バニーちゃんと呼ばれるがごとく当然ながら少し淫びなバニー服を着ている。
 その娘に王はいちころなのだ。
 わたしもホモではないので、いくら女嫌いであっても、あのナイスなバデイを拝謁する度「悩殺」のふた文字が眼前にうかび鼻血を垂らす有様だ。
 王、とうとう恋を知ったか・・・。
 といくばくかの心寂さと成長を祝すハッピーな感情が複雑にからみあい入り交じり合い、とろけあって、どうでもよくなってきたある日、なんと王がバニーちゃんを
「よぶのじゃ」
 ととうとう部下に命令を下した。
 そして呼びつけられておどおどするバニーちゃんをしげしげ眺めた。
 スケベっぽい。
 後日談だがこの時バニーちゃんは
(どうせ変態プレイよ)
 と思っていたらしい。
 わたしもそうだと思ってわくわくしつ・・・いや、心配しつつ王の傍らで息を飲んでいたのだ。しばらく時が流れ王がとうとう「こっちにくるのじゃあ」と手招きをした。女は不安そうな面持ちで取り敢えず近づいたが、その距離1.2メートルに達した時に王は
 しゅぴっ!!
 とバニーちゃんのケツのあたりに、国体選手も真っ青なスピードで手を伸ばした。
 同時に右脚部前方筋もしゅた! と伸ばしたのでめちゃくちゃかっこわるかった王の有様が、わたしの見事な金髪で覆われた脳器官に強烈に焼き付いた。
 家来のものも「チューリップ爆撃団」の精鋭たちも一同あぜんで王のスケベ行為に眼を見張ったのだが、その後すぐさまあある事実があきらかになったのだ!
 王の手にはやわらかきバニーちゃんの色っぽい臀部がわしづかみになって・・いたのではなくバニーちゃんの淫び服の一部である、「ふわふわうさぎちゃん尻尾」が握られていたのだ。
 目当てはこれだったのか!
 しかし、一体そんなことして何の意味があるのだ。もしかして、 フェチ? と一同たまらない気持ちになった。
 王が何をもってしてそれを手に入れたかったのかは未だ謎だが、それを手に入れたとたん、いっさいバニーちゃん本人には興味を示さなくなってしまった。
 第一女官、アマンダの言うことには、
「王様はぬいぐるみと話しをするのよ。」
 だそうだから、恋したのはバニーちゃんではなく、
 きっとあの「ふわふわうわぎちゃん尻尾」だったのだなと推察する次第である。
 しかし、どっちかっていうとこれもまた変態の一種だよな・・・、
 と、ある晴れた午後の昼下がり、公園の芝生の上でぬいぐるみどもと戯れる、ほうけた王様の顔とてんてんお目々をじっと見つめつつ考えるのだ。
 ほんとしょうもないおやじだ。

 こんな変な趣向を持つ王様に何か良きアドバイスを宜しく賜わりたい。

 なんだか、自分がお抱えの相談役にように思えてきました。また、王様の麾下の御仁からの悩み相談です。
 丸いものふわふわしたものを愛おしく感じるのは私が本篇で指摘したようにネオテニーのせいであります。ですから、これは仕方がない。いい歳した大人がキティちゃんにハマるのもこれまたネオテニー。
 思えばかのローマ帝国の始祖は狼に育てられた双子でありました。これとて、狼が丸いものふわふわしたものに愛着を感じなければ、くだんの双子は哀れ狼の餌松島トモコ状態でおしまいだったわけです。つまり帝国の繁栄にはネオテニーがつきものであるわけです。
 とまれ、ご不満であるならチューリップ爆撃団を率いて革命かクーデターでも画策なさることでしょうか……。 

 (無題)

1997/12/21
長谷川マサトさん

 先日は非常に秀逸なる言葉をひねりだしていただいて、まことに痛快至極のいたりです。
 厳正なる審査の結果、候補の中より

 砂肝128円(税込み)←使えない←炸裂ロケットおばさま

 が当選されました。おめでとうございます。
 最終審査には「ビル・エヴァンズ云々」が残りましたが一体ビル・エヴァンズがあの有名なビル・エヴァンズなのかそれともあまり有名でない方のビル・エヴァンズなのか、ということに質疑応答が相次ぎ、私個人としましても判断材料が非常に希少であることをもってやむなく次点というかたちを採らざるを得なかったことをお詫び申しあげます。

<炸裂ロケットおばさまについて>

 最終的に問題となりましたのはこの言葉が

「炸裂!ロケットおばさま」なのか
「炸裂ロケット。おばさま」なのか、ということでした。

 前者の解釈で考察しますと、優れた点は始まりから終りまでよどみがない、ということに尽きます。「ロケットおばさま」が炸裂する、という実にスムースな流れが「砂肝」以来の流れを妨げることなく進行していきます。しかし、その解釈をもってしますと、イメージのあまりな限定化が激しく、読み手の心を安心させてしまう危険があるため、後者の方に優をつけたいというのが私どもの意見です。

 炸裂ロケット。おばさま

 ここで非常に「おばさま」が効いています。一度声に出して読むとこれを考えつかれたあなたがいかに天才か、ということがよくわかります。「おばさま」の前にあらわれる一瞬の空隙。
 その空隙は我々現代人が忘れてしまったあの「間」ではないでしょうか。
 ロケットは炸裂し、そして、おばさま。
 落書きを完結させるのにこれほどユニバーサルなイメージはまたとないように思われます。以上の選考結果をもちまして、砂肝128円は永遠のしらべとなるべく、幕を閉じることとなりました。

 早速書き込みにいったら、もう落書きはありませんでした。
 ただ「売り家3800万円。連絡はここへ」と書かれた一枚のビラが丁寧にのりづけされてあるのみでした。

 私は黙ったまま「3800万円」の部分に線をキュキュ、とひき、
「炸裂ロケット おばさま」
 と書いてきました。

 それももう2日後にはなくなっていました。
 私は近所のゴミ捨て場で拾った枯れた花を一輪、そっと電柱のたもとに置いてきました。
 まるで夢のような、けれど本当の話です。
 さようなら。

 更新おくれて申し訳ありません。
 ビル・エヴァンスですが有名な方というのは、ピアノ弾きのことですよね。で、あまり有名でないほうというのは近鉄布施駅近辺でたこ焼き屋を営んでいるほうですね。どちらも違います。わたしはサックスのビル・エヴァンスのつもりでした。
 それはともかく、「炸裂ロケットおばさま」の採用ありがとうございます。
 今後とも町の貼り紙にうるおいを与え続けてください。

砂肝128円続

1997/12/14
長谷川マサトさん

 昨日、文を送りました長谷川です。

 早速掲載されていたので、あなたのエリートぶりをまざまざと感じました。「エリートぶりをまざまざと感じた」ということを感じただけなので「エリート」や「ぶり」やましてや「まざまざ」などというものを感じたわけではありません。
 誤解なきように。

 ところで、今日例の電柱のそばを通りかかりました。

  砂肝128円

 その横に「←使えない」
 と新たなメッセージがいつの間にか書かれていました。
 これに関してどう対処すればよいのでしょうか。

 砂肝128円←使えない

 の横に続く非常に美しい言葉を夢想していましたが、いまいち哀感ただよう語彙が見つけられません。

 砂肝128円←使えない=ずびずば
 砂肝128円←使えない=フェノールフタレイン溶液
 砂肝128円←使えない=かっぱらっぱかっぱらった

 など、谷川俊太郎の力をもってしても難しいところです。
 どうかいい語を与えてはいただけないでしょうか。
 128円が「高価である」という御指摘に即しまして、
 「税込み」という言葉を書き込みに行った矢先の出来事でした。

 こんな京都に災いあれ。

 とりあえず穴を掘る危険性への警鐘としての雑文を書いたのですが、また長谷川さんからお便りが届きました。
 私のはやとちりでした。税込みだったのですね。すみませんでした。
 さて、ご相談の件ですがなかなか難しい。私には大役ですが、いくつか捻り出してみました。

  砂肝128円←使えない=嘆きの壁
  砂肝128円←使えない=炸裂ロケットおばさま
  砂肝128円←使えない=ビル・エヴァンスの鼻毛ぼうぼう
  砂肝128円←使えない=パルチザン・チーズ
  砂肝128円←使えない=尼寺へ行きゃれ

 ……ごめんなさい。こんなものしか思い付きません。よろしおすか。

砂肝128円

1997/12/13
長谷川マサトさん

 はじめまして。最近ダメ人間帝国に投稿していたものです。
 あなたは深田さんの身内ですか。僕は違います。ごめんなさい。

 ダメ話を書きたいのですが、僕はダメ人間にすらなれないただの「ダメ」なのでダメです。
 困りましたね。どうして欲しいですか。
 目でピーナッツをかんだ話でもしようと思ったのですが、僕は目でピーナッツをかんだことがないのでできません。
 断腸の思いです。

 僕のつまらない幼少の体験について聞きたい人はまず一人もいないはずですが、それはそれでとても寂しいので書きます。

 放火したら山がまるごと燃えてしまいました。
 あの時の犯人は僕です。消防士さん、ひばりが丘のみなさん、たいへんご迷惑をおかけしました。
 新聞であらぬ疑いをかけられていた無職の男(27)さん、その後疑いは晴れましたか? もしそうなら文通しましょう。

「山が燃える」という言葉は美しいですね。
 僕はその後僕の小学校で「山火事はこわいので充分火には気をつけましょう」という緊急集会があったことを覚えています。
 幼い僕は「ああ、山火事ってこわいものなのだ。」と心からおびえ、「全国防災週間ボスター」で賞を獲得しました。
 栄誉を与えてくださった国に感謝して言葉もありません。

 でも犯人は僕です。
 ちなみに小学校から教師用の顕微鏡が盗まれた事件も僕です。
 学校新聞があまりにもつまらないので話題提供のつもりだったのですが、学校新聞ではなくてPTA新聞「くすの木」に掲載されてしまいました。
 校長が涙ながらに集会で犯人は名乗りでるようにと訴えていたのを非常に鮮明に記憶しています。
 なにがそんなに哀しかったのですか。
 何だか僕のために泣いてくださっているようで嬉しかったです。
 でも黙ってました。僕は平和主義者なのです。

 あまり寒いので、昨日近くの公園で穴を掘ってみました。
 穴があいたので、また地球のでこぼこが増えました。
 いいことをした、と自負しています。
 きっと今日の朝、散歩にきた会話のない老夫婦が
「あれ、あんなところに穴あいとるわい。」
「穴だねえ。」
 と20年ぶりの会話をしてくれたことでしょう。
 僕も心が暖まります。苦労して掘ったかいがありました。

 電柱があったので「砂肝128円」と書いておきました。

 さようなら。

 深田、というのはダメ人間帝国というウェブサイトを主催しておる私の後輩です。なかなか更新されないのは、ダメ人間だからでしょうか。ということは頻繁に更新している私はダメ人間のエリートなのでしょうか。そもそもダメ人間のエリートというのは正負のどちらのベクトルに向けていう言葉なのでしょうか。なんだかよくわかりません。
 さてさて。それにしても大物さんがいらっしゃいました。私も実体験に基づく小説に山が燃えるシーンを書いたことがありますので、親近感を覚えます。といっても、私は放火したのではありませんが。
 顕微鏡ですか。私は図書室の本を盗んだことならあります。借りっぱなしでそのままというわけではなく、確信犯的に盗んだのですが。
 そういえば自由律の放浪俳人尾崎放哉に「あんまり寒いので穴を掘る」という句がありますが、あなたはそれを地でいったわけですね。老夫婦の会話には、小津安次郎の映画めいてなかなかしみじみとしたものを感じます。
 電柱に書いた言葉、気に入りました。惜しむらくは128円は砂肝としては高価すぎるのではないでしょうか。この次は砂にラブレターでも書いてみてください。 

こんにちは

1997/11/26
真華辺さん

 わたし真華辺といいます。(マカペー)って呼んでね。
 名付けの親はビバルデイ・源蔵さんよ。
「真実の愛」の真、
「薔薇色に咲き誇る華」の華、
 そして「ペンタゴン」のペを取って
 マカペーって名付けてくれたの、
 名前からわかるとおり真実の恋を求めて悩んでいる乙女です……。

 わたしは今苦しい恋をしているの。
 ほんとにもう精神は内乱状態よ。苦しくって、滅茶苦茶で、
 腰の抜けたヘボ耽美恋愛小説を読むとつい発狂して引き裂いちゃったりして……、えへ、ダメね。こんなことで取り乱しちゃ。
 わかってるけど酒ばっかり飲んでいるの。龍泥蛤猿劉螽っていう中国のお酒よ。
 りゅうでんはいぐりえんりゅう酒っていうの。
 でも酒屋さんで本気で探しちゃダメよ。
 あらしまった! 話しはこんなことじゃないのよ!

 わたしの彼っていうのが実はとぼけた地味野郎なくせに好色男根輩なの。
 詐欺罪が適用するくらい見ためと行動は一致してないわ。
 わたしは安らぎが欲しくて誠実な人を選んだのに、彼はわたしの友人とまで寝たの。友人から電話がかかって、優越感たっぷりに「我共夜彼寝具上多回数」って告白されたのよ。
 シャレにならないわ、血流が逆行し丹田に痛覚を覚えたわ。
 そこでわたしは悩んだ。心底悩んだ。そしてひとつわかったの。
 わたしは彼のこと愛してない。それだけは真実よ。
 マカペーの「マ」にかけて誓ってもいい。
 でも、なんでこんなに心が痛むの!? それが知りたいの。
 そして彼の行動が怪しい度に彼が女に耽溺している情景を思い起こし発狂しそうになるの。
 こんな不器用でダメなわたしに中華包丁よりもすっぱり切れるような
 いい別れかたを教えて頂戴。おねがいね。

 次から次へと奇妙な御仁の来訪です。
 なかなか難しい問題ですが、そういえば漢の劉安が著した「淮南子」にこういう言葉があります。
「鹿を追うものは山を見ず」。これは解説すると、「鹿を追うものは山を見ないものだなあ」という意味になります。
屈原の「楚辞」には「羹に懲りて膾を吹く」とあります。これは「羹に懲りてたから膾を吹くのだよ」という意味です。
 中島みゆきさんは「あの娘にあげる、心はあげる。せめて私に命を欲しい」と歌っています。女子の人の情念というものはげに恐ろしきものですね。
 だが、あなたはもう自分で解決法をお書きになっているではありませんか。「中華包丁よりもすっぱり切れる」とある。
 あなたは愛してないというが、行間からは執着がにじみでています。あなたが愛する彼を独占するには、やはり中華庖丁の出番でしょうね。「三国志」にあるところの「水魚の交わり」である彼をばっさりやるのは忍びないと思いますが、同じ「三国志」には「涙を揮って馬謖を斬る」ともあります。なあに、命までとらなくてもかまいません。司馬遷も「刎『茎』の交わり」と言っています。さあ、平成の阿部貞になるのです。うまくいけばまた大島渚が映画にしてくれるかもしれません。
 最後にあなたに北宋の学者欧陽脩の「王彦章画像記」にある言葉を贈ります。
「豹は死して皮を留め人は死して名を留む」。これは「豹は死んだら皮を留め、人は死んだら名を留めるのだねえ」という意味でしょうか。

 (無題)

1997/11/13
アマンダさん

 先日は王様へ御丁重な回答を頂きましてまことにありがとうございました。
 わたくし、王様の第一女官、アマンダと申します。
 今、王様はすやすやお眠りです。デイナーを食べたら7時にあひるちゃんとお風呂に入った後、8時にはいるかちゃん枕を抱きながらベッドにお入りになられるのでその隙をねらってこっそり王様のパソコンにて送信させて頂いている次第です。
 さて、わたくしめのような賎民の一女中がこうして大変な失礼を犯してまでも相談させていただきたいことというのは実は王様自身のことなのでございます。

 王様は従者はもとよりすべての国民からその愛らしさで親しまれている存在でございます。けれどもそんな王様にもまったく困った欠点がございます。
 それは、……王様は異常に飽きっぽいということなのでございます。

 それがどれほどのものかと申しますと、例えば王様は「鳩ぽっぽ」が歌えません。
 最後まで歌えないのです。そう、同じ文字を4回以上口ずさむことが出来ないのです。いっつも「ぽっぽっぽ、鳩、ぽ、」まで行くとアリストテレスが古代背後に掲げていた宇宙と遠くの神秘をみやるようなまぶしい目つきでうつろに「ぷ。」と言ってしまいます。
 何度やらせてもダメでした。違う、違う、「ぷ」というなあ!! と逆上し、何度、浄棍棒で折檻差し上げたか知れません。それでも王様はけして5番目の「ぽ」をいうことはありませんでした。
 この歌はあきらめておもちゃのちゃちゃちゃを試してみたのですが、ごく初期の序盤はどうにかなるもののの、「ちゃちゃちゃ」の5番目のフレーズが到来するあたりから、目の焦点が合わなくなり、しきりに王様ぱんつで覆われていたヘソを掻き出す始末です。わたしは怒り狂いとうとうスリッパの裏で王様のカーリーハヘアーごしの脳点に一発くらわせてしまいました。

 こんな事件ファイルを暴露してしまうとまるでわたしがかんしゃく持ちの悪者みたいに思われてしまうかもしれませんが、実はそうではありません。
 かんしゃくもちなのは王様のほうなのです。
 例えば、全国どの町にも必ず一軒以上はある、『来夢来人(ライムライト)』などの名称の喫茶店もしくはスナック。
 あの中途半端に昔くさい、けれども尊重するほど重みもないかすかに流行した言葉遊びの骨頂など、まさにわたくしもあきあきするところなのですが、それにしても王様は御視察などで全国各地を訪問したときあれを見つけると、
「もう、これで12回目じゃあ。 もういやじゃあ。」
 と額の血管をひくつかせています。
 18番目の『待夢(タイム)』の看板を見たときにはとうとうブチ切れ獣のように暴れくるい、リムジンのおとも、くまちゃんの鼻頭を噛み砕いてしまったのです!

 こんな風に飽きっぽくてかんしゃく持ちな王様への対応として、何かよいご指導を頂けたら幸いでございます。ほんとうにどうか、なにとぞ宜しくお願いいたします。

 はじめまして、アマンダさん。心中はお察しいたしますが、飽きるということがあるがゆえ、進歩というものがあるのではありますまいか。ものごとに飽きやすい人というものは、実はいつも新しいものに眼を向ける先進的な性癖であるのではないでしょうか。むしろ王政という旧態依然としたシステムにありて、先進的な傾向をお持ちである王様を擁する貴国を誇りに思われるべきではないかと思います。ゴルゴ13の排泄行為についてまで思いを馳せる、国主にありてなんという心の余裕でありましょう。ゴジラにうつつを抜かしている某国の長、遊び人の金さんに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいです。中国では尭舜禹の治世の時代を理想としていますが、それはなんとなればやはり彼ら皇帝の先見性、ゆとりと低徊に起因するものではなかったでしょうか。いやはや、まさに鼓腹撃壌。羨ましい限りです。鳩ぽっぽが唄えないくらい、なんでありましょう。おもちゃのちゃちゃちゃなどは、作詞者自身吃ってしまってちゃんと歌えないのではないかというような歌ではありませんか。あの人はソ、ソ、ソクラテスとかニ、ニ、ニーチェなんていいますからね。お気になさるな。王様の余裕を見習いましょう。みんな悩んで大きくなったんです。
 それでも、どうしても飽き性を矯めたいということであれば、うちの田舎に古来より伝わる治療法をいくつかお教えいたしましょう。
 1. 乳房に芥子を塗る
 2. 乳房に恐い顔を書く
 3. 石の窪みに溜まった水でこする
 4. 牛の蹄鉄を扉に掛け置く
 5. 表八句を庵の柱に掛け置く
 お試しあれ。

 王様の癇癪でありますが、それはやはり仕方がありません。私もあの「来夢来人」という喫茶店には辟易しているものですから。しかも王様にあられては、「ハイウェイスター」を「俺の車は速いぜ」などと日本語で歌ってらっしゃるほどの言語的ナショナリストですから、こういった軟弱な喫茶店を見て怒髪、天を衝かれるのももっともであるといえます。そういえば昔、大澄賢也の嫁が「来る夢、来る人と書いてライムライト」なんて愚かな歌を歌っていました。関係ないのですが、「明日という日は明るい日と書くのね」なんて歌もありました。お絵かき歌ならぬ字書き歌です。「1秒に1回キスをすれば24時間で2万4千回のキス、いえーい、いえーい」という歌の計算が間違えていることは中島らも氏の指摘によって明らかにされています。
 関東地方には「普連人学園」なる学校がありますが、読み方は「フレンド学園」です。暴走族の学校かと思いきや、基督教の由緒ある学校のようで、困ったものです。「蔵人智有」なんてフランス人がいました。ギター弾きだったと記憶していますが、もしかしたらPC-VANの社員だったかもしれません。いや、そのどちらでもなかったような気もします。しかし、なぜウィリアム・アダムスが三浦按針なのでしょうか。「あ」しか合ってないのに。小学校3年2組の時の担任の岸本先生が、クラスの日誌に「3年2組の音」などと書いていたことを不意に思い出しました。「の音」で「ノート」というのは子供心に、ええい、許せんと思ったものです。70年代日本のチッチとサリー的ファンシーの片鱗でしょうか。
 でも考えれば仮借文字というのでしょうか、外来語を漢字の音で表すのは、明治時代に福翁などもやっていたことで、亜米利加とか仏蘭西はまあ許せるとしてもなぜ葡萄牙がポルトガルなのだ、土耳古の「耳」はぜえったい「る」には読めないぞ、埃及をエジプトと訓ませるにあたっては言語道断満天星躑躅であります。満天星躑躅がなぜ「どうだんつつじ」と訓めるかも謎ですが。あ。よく考えれば万葉仮名などというものが太古にもあったのですね。なんと、暴走族の「夜露死苦」ごときにそんな先祖があったのです。呪術的に祝福されていたのです。仕方ありません。今度「来夢来人」という喫茶店を見たら、犬に噛まれたと思って諦めてください。
 あああ。しまった。これらのネタで、十分雑文本篇の1回分になるではないか。勿体ない。

気高い胸に秘めたうずき

1997/11/7
王様より

 わしは王様じ。

 王様はえらいのでわからないことがあったらフランネルとかアマンダに聞けば何でも調べておしえてくれるんだけど、だれにきいてもわからないことがあってせつなくてしかたないんじ。

 ゴルゴ13は、うんこするときも
 あんな顔なのかな。

 遂にこのページも王様からメッセージのご恵投を賜るまでになりました。
 僭越ながら王様、フランネルとアマンダにおしえてもらってらっしゃるのなら、えらくないのでは。おお。おお。打擲はおよしくだされ。私が悪うございました。王様の「えらい」とは「偉大なる」という意味なのでございますね。
 おお、畏れ多くも王様、わたくしの申し上げる踰越をご宥恕くだされ。ゴルゴ13ことデューク東郷めは、大便をば排泄するときにもやはりあんな顔のようです。これは38巻の45ページ上段に詳しうございます。
 ちなみに王様。伊丹十三もやはり排泄時にもあんな顔なのでございます。

中条静男

1997/11/2
ばかな踊りの師匠さん

 僕は誰が何といおうと武士なんですが、武士にあるまじき行為が好きなんです。
 それは踊りです。
 例えどんな状況にあってもピーヒャラという音がきこえるとつい両手が動きだします。この間は国語の試験のとき「ぴーひゃら」という擬音が書かれているだけで両手をあげてしまい、カンニングと間違えられました。
 それに最近は和洋とわずダンスミュージックがかかるだけで腰がきゅっと動いてしまいます。いや、くいっという表現の方が正確かもしれません。
 やっぱり僕はダメ人間なんでしょうか。この癖の為父親からは家督はつがせん! といわれ弟ばかり可愛がるようになりました。このままでは廃嫡です。どうしたらいいんでしょうか?
 今も自分で「ぴーひゃら」と書いたがために腰がきゅっ、両手がばっとなってしまいました。

 中条静男さんからのメールかと思ったら、題名が「中条静男」でした。意味不明です。ああ、愛しきは大映テレビ。
 ダメ人間なんでしょうか、とのご質問ですが、あなたはダメ人間ではありません。武士です。
 武士なら武士らしく自分の天命に従容として踊り続けてください。

モデム

1997/10/21
わっしーさん

 チワッス! この間のモデムありがとうございまッス。
 使ってませんけど! すいませんッス。
 質問ですッス。
 モデムつなげれれへんのですが、どないしましょう?
 わからないっす! 教えてくださいッス。

 ド・キース侍さんは頼りにならないッス!
 MWAVEあげるので、教えてくださいッス!

 unixさわったことあるッスけど、killってなにかわからないッス。
 ついでに教えてくださいッス!

 この人にはひとつき程も前に、使っていない288Kモデムをあげたのですが、どうやらまだそれが接続できていないようですね。しかし「つなげれれへん」という用法はどうでしょう。「ら抜き言葉」よりはいいかなとも思うのですが、「エ段」の音が負のイメージや下品なイメージに使われると指摘していたのは大野晋さんでしたか、いやはや「つなげれれへん」、なかなか下品でよろしい。「入れれれへん」なんていうとなにがなんだかさっぱりです。
 とりあえず、モデムつなぐ前に,言語中枢のニューロンをもっとちゃんとつないでみてください。
 ついでに訊くことではないと思うのですが、unixのkillコマンドですか。これは現在動いているプロセスを殺します。
 現在動いているプロセスはwコマンドかwhoコマンドで参照できます。
 なかなか死なないものもあるんですが、そういうときはkill -9とかkill -GoToHell とかやればたいてい死にます。
 それでも死なない場合はメール爆弾送るとか、背後から金属バットで殴るとかやってみてください。
 ああ、それからMWAVEは要りません。

 (無題)

1997/10/17
ふかださん

「ダメ雑文」の商標権、意匠登録はダメ人間帝国にございます。
 次の新企画として計画、準備などを進めていたものです。
 すでにネタも数本できており後はアップロードをするだけの状態でした。
 即刻タイトルの変更を行うか、ダメ人間帝国にロイヤリティを払うようにしてください。

 うそですね

1997/10/17
ふかださん

 牛乳のお話読ませてもらいました。
 しかしあの話には嘘がありますね。
 あなたのマンションのエレベータは改装されてもっときれいなものになっているはずなのにあの写真はどうみても旧式のエレベータの写真でした
 おそらくどこかのサイトから写真のデータをとってきて適当に話をつくったのでしょう。

 別に嘘が良くないってわけではありませんが嘘をついてまでネタをつくるなど情けない限りです
 だから死刑。

 だから、その改装前の写真なんだってば。しかも、「嘘が悪いってわけではありませんが」でしょうが。
 いちおう牛乳の話には嘘はありません。しかし、僕は嘘をついてまでネタをつくることは情けないと思わないので、そこのところよろしくおねがいします。
 それから、「ダメ雑文」というタイトルの件ですが、うちの地方には古くから「早いもん勝ち」という諺がありますから、聞く耳持ちません。

 ……って、なんか剣呑なやりとりに見えるよなあ。というわけで、今後身内からの投稿は、余程おもしろくない限りは掲載しません。

 (無題)

1997/10/14
ド・キース侍さん

 最近僕の先輩がどうせ続けられないホームページを再び公開しました。
 それはまあ、いいのですが、なんと愚かなことにgifを自分のハードディスクの場所を指定している模様です。
 普段この先輩は、「おまえもDOS勉強せなあかん」とか
「だいたいUNIXもあつかえない者がインターネットにでてくるんぢゃない!」とか
「カレーうまいわー」とか言ってる割にどうしたことでしょう。
 しかも、そのgifは「この写真結構いいやろ」といわんばかりの普段の百倍は決まっている写真で、完成したそのページを見て愉悦にひたりながら煙草をふかす有り様です。

 やっぱり死刑でしょうか。

 (無題)

1997/10/14
ド・キース侍さん

 更にリンクページの自分のページが切れています。

 死刑2回目でしょうか?

 (無題)

1997/10/14
ド・キース侍さん

 リンクの切れかたですが、アドレスのスペルのミスです。
 これで死刑3回目。

 おれのことではないか。はいはいはいはい。すみませんね。ご忠告ありがとうございます。早速訂正しておきました。
 きょう日、これだけ「死刑」連呼する奴は「こまわり君」くらいしかいません。この人の執拗なメールには恐懼いたします。みなさんも他山の石としてくださいね。
 しかし、カレーはうまいんだから仕方がないでしょ。


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文責:keith中村
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